五色塚古墳(千壺古墳)


神戸市垂水区に所在。

山陽電鉄霞ヶ丘駅下車。

海に前方部を向けた、兵庫県最大の前方後円墳。

1921年3月に史跡指定を受けている。


4世紀の終わりから五世紀のはじめ頃の築造。

墳丘の大きさは全長194メートル、前方部幅81メートル高さ11・5メートル

後円部の直径125メートル。

周囲に幅約10メートルの堀をめぐらす。

墳丘は三段に構築されている。

  

昭和40年に復元事業をはじめ、約2億5千万をかけて10年後に完成。

いまでは調査の結果、当時に近い復元がなされているが、

保存にあたって、当時よりも後円部全体が50センチ高く復元されている。

墳頂までに置かれた埴輪の総数は2200本と推定されている。

現在でも墳頂に円筒埴輪が並べられている。

 

五色塚事務局で署名をしてから、西側クビレ部分から登る。

そこからさらに上に上るような形で墳頂に行く。

墳頂は平らで綺麗な円になっており、

ここから海を全貌でき、東側には和歌山が、先には

淡路島を臨むことができる。

 

江戸時代の記録では石棺が見えていたと書かれている。

マウンドと呼ばれる盛り上がりの正方形のものが二つあり、

一つは前方部と後円部の境目東側に一つ、もう一つは

後円部中央やや東側に一つある。

 

復元当時は小さな石を葺いていたが、現在は青芝が茂っている。

この部分からも埴輪などの破片が発見されており、

斜面には石が葺かれていた。

このマウンドは土を盛り上げて作られたのではなく、

もともとあったものをそのままに、周りが掘り下げられて作られたものと考えられている。

堀は当時から空堀と思われ、前方部と、後円部東側は道路によって現在は遮断されている。

この堀沿いに外側から歩くこともできる。

  


この前方後円墳のすぐ横に、小壺古墳と呼ばれる、

直径67メートル高さ98メートルの

二段構築の円墳があり、

こちらのほうは立ち入りできないが、

五色塚とほぼ築造年代が同じだと思われている。

  



この古墳には斜面には石が葺かれていなかったようである。

見学は午前9時から5時まで。

月曜日、祝日の翌日、年末年始は休館日となっている。

 

問合せ先:管理事務所(078)707−3131



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(2004年訪)