見野古墳群(みのこふんぐん)
姫路市四郷町見野所在。
六世紀後半の築造の横穴式石室を主とする古墳群。
姫路市市議会議員の竹中隆一氏により近年多数古墳が発見され、
同氏を会長に、見野古墳群保存会が発足されている。
地域をあげての保存に取り組んでいる貴重な古墳群。
整備や、発掘も随時行われており、新たな古墳発見への期待も高まる。
姫路バイパス姫路東を降り、
山側へ車を走らせると、バイバスを越えてすぐ左側に
大きな<見野古墳群>という看板が目に入る。
狭い道だけれど、そのまま進み、ラブホテルの裏側の道を直進。
川の手前の左側に大年神社が見えるので、そこを左に入ると、
山を登るさらに狭い道になる。
右手に姫路の石舞台と呼ばれる10号墳が見えてくると、そのつきあたりの
見野古墳群和光公園前に駐車。
そこから古墳群を見学してもいいが、
発掘調査などで車が多数駐車してあり、停めにくい場合は、
さらに道なりすすみ、墓地の入り口付近にある、
下に下りる道を行くと、<見野の郷 交流館>があるので、そこに停めるといい。
私の場合、先にこの交流館で資料をもらいたかったので、大年神社を左折せず、
まっすぐすすみ、左手に見えてくるこれまた大きな看板<見野古墳群>
を目印に、真新しい交流館を訪問した。
交流館も、とても詳しく色んなことを展示してあり、
館内の人も親切に説明してくれる。
発掘の調査のDVDも流してくれるのでお願いしてみては。
その他、小学生の研究のレポートや、
テーブルなども置いてあって休憩もできるところ。
トイレも最新式だけど、オムツ替えがないのが難点☆
交流館を出てごみステーションのとおりの道に出て、
右にすすむと2号墳、1号墳がある。
1号墳は墓地内、道からもすぐ発見できる。
2号墳は住宅地内。ぱっと見はわからない。
この先は墓地で多少車を停めるところはあるけど、
かなり道は狭く、先は四郷小学校で突き当たりになるので要注意。
来た道を戻り、まっすぐ行く道をたどる。
左手に3号墳が見える。
発掘中で封土などは失われており、裸状態ではあるが、
調査により、全長11メートルを越す規模の古墳であることが判明。
奥壁は破壊されており損失。
奥壁より
荷物をまとめておいてあるところ、石で囲いが確認できます。
小型の石棺?
道を挟んで反対側、4号墳。
古墳群の中の横穴式石室で唯一原形をとどめたまま見学できる古墳。
全長約8・5メートル、方袖式。
古墳群全体、ほぼ南に開口。
ここから少し山の中に入り、5号墳。
天井石と側石のみ現存。
14号墳。
石が転々と縦に3つならんである。
さらに上に登り、11号墳。
石が散乱している。
そのさらに上、15号墳。
何とか確認できる程度。
下に下りてきて6号墳。
この古墳群の中でも特異な古墳。
以前は2つの墳丘が並んでいると思われていたが、
調査により、一つの墳丘に二つの横穴式石室を持つ古墳であることが判明。
通称<めおとづか>。
4号墳から。開口しているのは奥壁。
6・7メートル離れて築造されており、ほぼ同時期のものとされる。
東側石室:全長約9・5メートル幅約1・5メートル。
パンフレットか何かの写真を撮っていて
機材がたくさんあったため、開口部からの撮影はできませんでした。
奥壁よりですがご了承ください★
奥壁部
奥壁と羨道部が破壊されている。方袖式。
右側にあるのが箱型式石棺。
箱型式石棺が1基確認されている。
西側石室:全長約8・4メートル、幅約1・5メートル。
東側より見た奥壁部。
無袖式。こちらも石室内に箱型石棺が2基確認されている。
←奥壁より→
どちらの石棺もかなり小さめである。
7号墳より正面から
いったん道に出て、大年神社へ行く道をたどる。
10号墳。
奥壁
封土がなく、巨石が露出している。
そのため、姫路の石舞台とも呼ばれている。
全長約11メートル。
浮いているような入り口の石のバランスはすごい。
上の写真の奥の石。
さらに道沿いをすすむ。
9号墳。
大きな天井石と側石が現存。
道を挟んで右側、竹林のそばの原っぱに入っていく。
12号墳。
熱心にパンフレットに目を通すわが娘。。
側壁と天井石が現存。
すぐそばの竹林に近いところに13号墳。
大きな石が点在。
来た道を戻って
見野古墳群和光公園そばの7号墳。
石室が現存。
危険のため、立ち入り禁止。
中はこんな感じ。
奥壁部より。
全長約8メートル。
羨道部と石室部に仕切りの石が見えるような・・?
奥壁
公園を抜けて墓地内。8号墳。
大きな石が見えるが、コンクリートで固められており
全体は不明。
さらに奥16号墳。
平成18年に古墳と確認された。
近くに箱式石棺の側壁が一部残る16号墳ーBがある。
大年神社南、継墓地内。17号墳。
小型の石室古墳。
バイパスを越えてすぐのところにある18号墳。
その他、発掘調査を待つ古墳予備群が多数あり。
結果が待たれる。
〜編集後記〜
看板一つとってもでかい!
交流館もすごい!
兵庫県でこんなに古墳に力を入れている地域があるとは。。。
嬉しい限りです。
古墳自体は、山の中、整備されてても
やっぱり多少のアップダウンと蚊には悩まされました。
発掘調査をしているので
これでもか!というくらい、作業の方々がいます。
現地説明会に参加したことのない私は何か新鮮。
この古墳で久しぶりに見学者に遭遇しました。
しかも、私みたいな古墳マニアではなく、
一般的な方々。
近くに寄ったから・・的な。
なんとも奈良みたいでいいじゃないですか!
来年古墳祭りがあれば絶対参加だ!
(2007年9月談)