西条古墳群

加古川市神野町所在。

前方後円墳の行者塚古墳、尼塚古墳、人塚古墳の三基からなる。

   

行者塚古墳は三段築成で前方部を南西に向けている。

全長約99メートル。

クビレ部左右に造り出しがあり、さらに後円部側の二箇所にも

あり、計4つの造り出しを有する。

墳丘に葺き石と埴輪片もが確認されている。

幅約25メートルの周濠も確認されている。

後円部に三基の粘土槨が同じ墓坑内に納められており、

墓坑の途中には木の箱があり、その中には金剛製帯金具・

鉄製馬具などの副葬品が出土している。

 

尼塚古墳は全長約51・2メートル。

短い前方部は行者塚古墳と同じく南西方向である。

この短い前方部は、この古墳を帆立貝式と呼ぶ人もいれば、

墳形は円墳で、前方部ではなく造り出しとも言う人もいる。

現在は破損が著しいため、この部分には明らかにされていない。

幅8メートルの周濠が確認されている。

出土品として勾玉・槍・剣などが伝えられている。

 

人塚古墳は墳形を尼塚古墳と同じつくりで作られており、

築造年代もかなり近いとされている。

   


   

後円部径63・5メートル、

前方部(もしくは造り出し)を南西に向けている。

周濠らしきくぼ地が約18メートル確認されている。

埴輪、葺石も確認されている。

埋葬施設は不明である。

 

西条古墳群は神野団地により破壊された古墳がある。

 

人塚古墳の南方にこがた円墳が10基ほどあったが、この古墳内には

円筒埴輪棺が発掘されている。

そのほか、横穴式石室や、木棺直葬の古墳も確認されている。

現存する3基の古墳の近隣に西条廃寺がある。

 

また日岡古墳群も近くにある。

 

 

                               加古川へ/TOP