高松塚古墳


高市郡明日香村平田。国営飛鳥歴史公園内。

下段径23メートル、上段径18メートル、高さ約5メートルの円墳。

7世紀末から8世紀初頭の築造。

二段構築。

埋葬施設は横口式石槨。

石室南北長さ2.65メートル、東西幅1.03メートル、高さ1.13メートル。

1972年に装飾壁画が発見された。

漆喰の上に壁画が描かれていた。

東側に男子群像4人、青龍、太陽、女子群像4人が描かれ

西側は男子群像4人、白虎、月、女子群像4人、

女子群像は「飛鳥美人」として親しまれている。

北側は玄武、南側は朱雀が描かれたとされているが、盗掘により不明瞭である。

天井には星辰が描かれていた。

円形の金箔で星を表し、星と星の間を朱でつないで星座としていた。

現在は隣接する壁画館にて復元公開されている。

特別史跡。壁画は国宝。

鎌倉時代に盗掘に遭い、石室南側に盗掘孔が開けられていた。

694〜701年の築造。

石室内から棺片が出土しており、漆塗り木棺であるとされている。

ほかに金具類・銅釘・太刀金具・海獣葡萄鏡・ガラス製玉類・琥珀製玉類などが出土。

これらの出土品は重要文化財に指定されている。

被葬者については現在特定されていないが

40代から60代の男性の歯が出土している。

2006年、石室の解体修理が開始され、

10年かけた修復のちは古墳へ戻されることとなっている。


2009年工事は終了。









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〜編集後記〜
初めて奈良の飛鳥に行ったときに訪れました。
今は外観が少し違っていますが、
私の時代の高松塚と言えば、この外観!
秋に行ったのですごく紅葉がきれいで
広場でお弁当を食べている家族もいました。
緩やかな傾斜というかそれがなんだか余計によかったのかな。
壁画館もよかったです。
今の石室がないという高松塚も見てみたい(笑)

この古墳は重要発見が多かったため
いろんな問題を抱えていますが。。
古墳好きの私としてはほかの古墳とそんなに大差がないです。
どれでも大事。
確かに、飛鳥美人とかはすごいとは思うけど。
やれ、カビだの、やれ解体補修だの
わかるけどさ、物は永遠じゃないってことだよね。
だからそんなにカリカリしなくても〜って
一般人の私は思うわけです。
いつかはなくなるんだから、物なんて。

(2002年訪)(2011年記)


〜編集後記〜
発掘され出してから初めての高松塚古墳。
大分イメージが変わりましたね。
2011年に初めて訪れた時の記事を書いたので
描いてすぐ行けたような気になってましたが、さすがに10年たつと・・(笑)
ここは本当に来訪者が多い。
単純に広場に遊びに来ている家族連れもいますが
純粋に古墳を見に来ている人が多くてびっくりします。
駐車場もいつの間にか完備されているし
いや、前からあったのか、
その当時は高松塚の印象が強すぎて覚えていないだけか・・
ただ、、、
この辺は山なのでハイキングに近いものがあります★
でもここへ来ると明日香に来たなぁと思うのです。
この山々を見るとすごく落ち着くわけですよ。

(2012年1月)